Crazy Shrimp

エビ好き大学生による淡水エビ布教ブログ

採集日記 2021-11,12月号

明けましておめでとうございます、ebina です。

まったく年が明けた実感がありませんが、
生き物屋の皆様、今年もよろしくお願いしますm(__)m

さぁて、2022年1発目の記事ですが、
タイトル通り、昨年の採集日記11・12月分です。
新年早々、昨年の振り返りで、清々しさの欠片もないですね( ;∀;)

とりあえず、報告に移ってまいります~

▼先月号はこちら▼

まずは、11月分!
汽水域でのエビ採集で未採集種を探し回っていたので、その報告から(^o^)


ザラテテナガエビ Macrobrachium australe

8月号から毎月登場してる熱帯性コエビ類!
実はこの個体、北限を数km更新してるので、世界で最も北にいるザラテなんですよ!
(しょうもないアピールするな)


テナガエビ Macrobrachium nipponense

汽水域の普通種で、テナガエビ河川型と呼ばれるタイプです。
近所で採集されるものは、陸封型ばかり(?)なので、真の河川型は初登場かもしれません(/・ω・)/
心なしか、陸封型よりもはさみ咬合縁の剛毛が濃密だった気がする。


ヨシエビ(?) Metapenaeus ensis

先月号でも登場しましたが、明らかにサイズがデカいぃ!!
コレが成体サイズなのか。。。
もちろん、持ち帰って美味しく食べt...
てないです。 標本にしました( ゚∀゚)


スジエビモドキ Palaemon serrifer

勝手に略して"スジモ"と呼んでいます
どの河川でも、ひたすらに優占しており、
順番が逆かもしれませんが、内地版 スネナガエビって感じです(;^ω^)
良い潮の日を狙って採集に行ってもこいつばっかりで、何回やる気を削がれたことか...


ユビナガスジエビ Palaemon macrodactylus

来ました!!初採集汽水性スジエビ💪
というのは嘘で、6月の採集に行ったときスジモに混じって1匹採れてたなんて今更言えない(∀`*ゞ)
運河など、海水の影響の強い場所では無限沸きしているそうですが、地元の河川ではあまり見ることができないです。
汽水に通い詰めたおかげで、何となくスジモとの棲み分けの仕方が見えてきて、非常に勉強になった👍


マゴチ(?) Platycephalus sp.

網に入った瞬間、なんか潰れたハゼ採れた!!
と思ったけど、よく見るまでもなくコチやん。
余談だが、こんなに有名な魚がなぜ未記載種なのか?


ダツ類?

水面をゆらゆらと泳いでいたので、キャッチ。
よくわからないけど、ダツの幼魚ですよね?
目がぎょろっとしてて、ちょっとエキゾチックな感じ...


コトヒキ Terapon jarbua

汽水の定番魚ですね(^o^)
普通種すぎて撮影してなかったけど、白黒の等高線のようなストライプがオシャレでシマイサキより好きかも。
淡水だったら間違いなく観賞魚になってたな。


クロホシマンジュウダイ Scatophagus argus

割と南方系の魚で、温排水が流入している場所に溜まってました。
こういう幼魚はオレンジや黒の斑が入って可愛いけど、成魚はお世辞にも可愛いとは言えない。


シラタエビ Palaemon orientis

よっしゃ、きたぁぁぁ!!
干潟や内湾などにたくさんいるイメージの一風変わったスジエビ類。
先月も採集しましたが、撮影し損ねたのでリベンジ成功!!
他のスジエビよりもスリムで、額角がモヒカン見たいになるのが特徴。
あと、触角が青っぽいのも特徴らしく、神秘的です!!


インドエビ Fenneropenaeus indicus

明らかに見たことがない、白い触角のクルマエビ類がいたので死に物狂いで捕まえました!!!
ネットで検索してもわかりそうもなかったので、林健一先生の名著に従ったところ「インドエビ」に落ちました!(名前シンプルすぎない(;^_^A
関東は初記録なんじゃないかな?知らんけど。

ちょっと休憩的な感じで、見れてうれしかった虫たちを紹介します~


アカスジキンカメムシ Poecilocoris lewisi

カメムシの終齢幼虫らしいのですが、丸っこくて白黒でキュート!
何よりも触角や足先の青い光沢が非常に美しい。
成虫も非常に美しい色合いらしいので、ぜひ見てみたいものだ。


ヒナカマキリ Amantis nawai

友人氏がガサガサをしていたら、網に入ったという笑
日本で最も小さいカマキリらしく、まるで幼虫のようですね。
どんなに小さくても、カマキリだけあって鋭い鎌は健在だった。

最後に、軽~く採集してきた12月分に入っていきます(´・ω・`)


ドンコ Odontobutis obscura

近年、関東でも数を増やしてきているという国内外来種
とある水族館でいただいたハンドブックで、在来種への影響が比較的大きくピックアップされていたが、まだ一般的には知られていない外来種だと思う。
ブラックバスなどの大きい外来種が注目されがちだが、本種の捕食による影響は決して軽視できるものではない


ルリヨシノボリ Rhinogobius mizunoi

逆光で黒っぽくなっているためわかりづらいが、頬の瑠璃斑が明瞭な美しい個体だった。
今更ながら知ったのですが、本種の学名は2017年につけられていたんですね💦


スジエビBタイプ Palaemon sp.

採集した瞬間、あまりの大きさにスジエビだとわからなかった( ゚Д゚)
しかも、普段見るBタイプよりも模様が薄く、初めて見たらテナガエビと勘違いしそうですよね。


スジエビAタイプ Palaemon paucidens

まさかの2021年最後に採集した生き物はスジエビAタイプでした。
実は、この個体はおそらく国内外来とされる個体群で、琵琶湖産の釣り餌が逃がされたものだと思います。
餌用エビを善意で逃がしている人は、その行為がどれだけ在来種を危機的状況に追い込むかを考えて行動していただきたいものだ。

こんな感じで、2021年の採集日記 最終号は終了です~
振り返ってみると、スジエビ類ばかりでしたが、初採集エビ3種も出せたので大満足です(^O^)

余談ですが、温〇水採集でコツノテナガエビオニヌマエビも採集できていたので、12月頃までは比較的レアな死滅回遊エビは狙えるようです。
来年は、珍しいエビが回ってきてくれるといいんですけどね(゜-゜)

話が変わりますが、昨年と同じように、厳寒期は「月刊☆採集日記」をお休みさせていただきます。
春になってから活動を再開する予定ですので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

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