こんにちは、ebina です!
現在、2ヶ月近く日本から離れている状況ですが、日本がものすごく暑いらしいですね。
もしかしたら東南アジアのほうがよっぽど快適なのではないでしょうか?
さて、今回は世界川エビ紀行の6回目(まだ6回しか更新できてないのか(^_^;))ということで、
本日からボルネオ島での生活が始まります!
実はボルネオ島遠征は、今年の3月にサークルメンバーと行こうという話になっていたのですが、研究活動が忙しく、結局行けなかったんですよね。
そのため、もう行く機会がないだろうと思っていたのですが、
諸事情によりマレーシアの滞在可能な期間が伸びたため、急遽行ってみることにしました。
(この遠征に急遽じゃないことなんてありませんが...
そんなこんなで、最初に滞在した都市がサラワク州のクチン(マレー語でネコという意味)、州都でございます。
まず、降り立って一番驚いたのが、看板が中国語だらけということ。
詳しい話は知りませんが、人口のかなりの割合で中国系の人がいるようで、配車アプリ(Maxim)を使うとマレー語だけでなく中国語でもメッセージが飛んできます。
無論、こちらは英語で対応します〜(^o^)
そして、それ以上に驚いたのが、
「とにかくだだっ広い」ってこと。
この頃からバックパッカーとして、街をどうやって攻略するか?という手法を編み出してました。
結果として、
- 空港から宿に向かう(公共交通がベスト)
- 宿から徒歩でスーパーに向かい食料調達
- 道中で交通事情を観察・地元民に聞く
- 採集地への行き方を調べ、次の日に採集!
そして、いつも通りの方法で情報収集をしていたのですが・・・
公共交通機関がほとんどねぇぇ。。
正しくはあることにはあるのですが、採集ポイントに近づけるような方法がないんですよ・・・
一応、そういう地域の対策として、タクシー乗り場に行って事情を説明して1日専属ドライバーになってもらうという技は身につけていたのですが。。。
タクシー乗り場が見つからねぇぇ。。。
ということで、諦めて徒歩で採集地に向かうしかなさそう、
なんて言いながら、宿のすぐ近くにある採集への道順を表示してみたところ、
この距離で片道2時間30分っすか!?
実は、この街があまりにもだだっ広いので普通の街で使う縮尺よりも広いスケールで見ていたことに気づかなかったんですよね。
それでも2時間ちょいだと我慢して、徒歩で向かってみたのですが、
住宅街では放し飼いの犬に包囲され、
幹線道路は人の歩くスペースがなく、もはや私が野良犬状態。
犬に囲まれた住宅街;ボルネオ島は野良犬が尋常じゃなく多い
もう、終わったやん(T_T)
ということで生き物屋の聖地 ボルネオ島では、採集地にアクセスすることもできずに敢え無く終了・・・
するわけ無いです!!!!
コスパが悪く、これまで使うタイミングがなかった
配車アプリで採集地に行くことにしました。
今回使っていたのは、地元民から教えてもらったmaximというアプリ。
grabよりも安いことが多く、見つからないときは自分の好きなように値段をあげてアピールできるというかなり自由なアプリ。
それでも、近場でも往復2000円はかかるので、そこまで多用はできないのですが、何とかアクセスする方法を手に入れました。
はーい。前置きが馬鹿みたいに長くなりましたが、
ボルネオ島サラワク州での初の川採集の結果がこちら〜
Rasbora sarawakensis?
川に入って一発目で採れたお魚。
現地ではオイカワのような感覚で採れる。
ラスボラって観賞魚点に入るイメージしかない生き物が、住宅地の川にいるのが面白いっ!
Barbodes sealei
ツイッターにて教えていただきました!ありがとうございますm(__)m
コイ科ネクトンはかなり種数が多そうな印象なので、知識があったら最高に面白いと思うのですが、いかんせん私はカワムツとヌマムツの違いもわからないものでして・・・
ハゼの1種
詳しい方に属までは聞いたのですが、忘れちった☆
とりあえず、日本には分布していないが、東南アジアの中流域くらいで普通に見られる属らしいです。
Caridina peninsularis
はい、来ました。ニロチカ種群。
本っ当、こいつらはどこ行っても採れる。
まぁ、パット見ではどう見てもミゾレなので、テンションが上がらない・・・
ということで、わからないヌマエビを見たら額角を撮ってみましょう👍️
コレを見て、「おぉっ!!」ってなったあなたはこっち側の人間ですね(どっちだよ)。
そうなんです、額角先端まで鋸歯が等間隔で並んでいるんです!まるでヌマエビのように...!
お恥ずかしながら、ニロチカ種群は先端部に他とは離れた鋸歯を有するのが共通形質だと勘違いしていたのですが、こういう鋸歯の配列の種もいるんですねぇ。
ということで、住宅街の川で一通り普通種を確認した所で
近場にある清流に徒歩で移動〜
まぁ、近場って言っても片道40分💦
炎天の下、時折現れる野良犬に警戒しながらこの道を歩いていく。
途中でバイクのおばちゃんが声かけてくれたけど、英語が通じず・・・
とりあえず、テリマカシーと言っておいた(T_T)
道中の道路脇の水路
良い感じのブラックウォーター。当時は、熱中症気味で採集しようなんて思わなかったけど、普通に網は入れておくべきだったなぁ・・・
ということで、ここから清流での結果〜
Caridina typus
流石に2回目ともなると、何も感じない。
正直、weberi種群が採れたと思っていたので、額角を見て拍子抜けしましたorz
Atyopsis moluccensis
ちゃんとRTFを確認した記憶がないのですが、アジアロックです。
どれだけ石を蹴ってもテナガエビは採れないのに、こいつはこのサイズがバンバン採れる。石垣島のオニヌマエビ地獄を思い出すなぁ。
Macrobrachium idae?
このサイズだと、本当に同定に自信が持てないんですよね(^_^;)
勝手なイメージですが、本種は下流域で採れるイメージだったので、清流にいるの?って疑問なのですが、腕節が長節と掌節より大きいのはlanchesteriと本種だけのはずなので、消去法でこの結果。
それはそうと、学名の由来は知りませんが、Palaemonidae(テナガエビ科)のPalaemon idae(当時)というネタで命名したとしか思えない種小名。検索しづらいから本当に勘弁してほしい。
Macrobrachium neglectum
採集した当時は同定できませんでしたが、本種で間違いないでしょう。
久しぶりに大きめのテナガエビが採れてテンションが上ったものの、メスの個体・・・
やはり、昼間に完品のオス個体を出すのは至難の業。
Gastromyzon属の1種
最後の最後にボルネオっぽいやつが来ました!
細かい種類は知りませんが、ボルネオで採れたのでボルネオプレコです。以上!
先に述べたように、サラワク州ではこれまでの滞在地とは異なり、採集地に到達するまでにかなり苦戦しました。
今回はかなりネタに昇華して書いてますが、当時はあまりにも上手く行かなくて(ノープランだったこともあり)、精神的に参ってたんですよね笑
ですが、めげずに現地民に話し続けた結果、Maximアプリを使いこなせましたし、ドライバーに「お前、maximなんてどこで知ったんだよ?」みたいなことで聞かれた際は、ちょっとドヤ顔したくなる程嬉しかったです(笑)
まぁ、こんなノリで各国の川エビを追い求めていきます🦐
なんたって、この遠征は「世界川エビ紀行」ですからね(漸くタイトルとコンテンツが一致してきたかな?)。
宿前のカフェで食べたナシ・アヤム(500円くらい)
ということで、最後に食べたご飯の写真を載せて、終了とさせていただきます(^_^)/~
生き物屋の皆様、今後とも何卒よろしくお願いいたしますm(__)m
■ 世界川エビ紀行の記事一覧 ■
ebina-1.hatenablog.com
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