こんにちは、ebina です!
今回は「世界川エビ紀行」の第15回目ということで、
タイの本土の止水域で少し採集してきた話を紹介します(^o^)
前回は、中部の上流域で思いがけず素晴らしい成果を残すことができて、テンションアゲアゲな状態でバンコクへの帰路についていました。
その道中、ふと外を眺めると、良さげ雰囲気の田んぼや湿地帯が道沿いに広がっていることに気づきました。
こんな感じの止水環境って、日本の都市部では開発でなかなか見れないし、思えばマレーシアでも殆ど見かけることがなかったので、この里山的な自然が残る美しい風景を見て癒やされていました。
そして、生き物屋の「性」でしょうか。
湿地帯を前に網を入れずにはいられないんですよね(^_^;)
実際、こういった止水環境には面白い魚が生息しており、
特に、バンコク周辺ではBetta splendensグループというキラキラで美しいベタの仲間が生息しています。
そんな美しい魚が見られるかもしれない・・!という夢が膨らみ、
急遽、ドライバー氏に車を停めてもらい、採集することに!
*池の所有者に採集の許可をいただいてます!
ということで、まずはこの湿地帯での採集記録をご紹介します!
まずはこんな感じの環境。
雑草やらが密生しており、まさにエコトーンを感じられる湿地。
ただ、右に群生しているのはナガエツルノゲイトウでしょうか?
侵略的外来種はこちらでも定着している様子。
キンセンラスボラ類?
早速、熱帯魚らしい魚がネットイン。
似たような種類が多いので、正確な種は全くわかりませんが、日本でキンセンラスボラとして売られている熱帯魚の類だと思われます。
スリースポットグラミー
おぉ〜、いかにもグラミーって感じの魚ですねぇ。
アナバスは全くの門外漢ですが、おそらく東南アジアで普通に見られるグラミーという感じだと思います。
スネークスキングラミー
スリースポットと同所的に出現し、見た目も結構似ているが、黒斑がないので簡単に見分けが可能。
とこんな感じでしばらく網を入れてみても、グラミーばかりでベタが取れる気がしない・・・
ということで、タモ網では狙えない、深くて浮草が密生するエリアに、ドライバー氏に投網で一網打尽にする作戦に変更🔥
その結果・・・
はい。この2種しか採れませんでした(T_T)
ただ、ここでは3個体しか載せていませんが、個体数は凄まじかったです(^_^;)
ということで、このポイントには早々に見切りをつけ、もっとベタがいそうな環境へ移動することに。
次の環境は、水深が浅く、全体的に抽水植物が密生している環境。
しかも、文献の情報をもとにSplendensグループが採集されているエリアの近くの湿地ということで期待大です🔥
よく見てみると、私が密かに憧れていたクローバー型の水草、デンジソウ類(ナンゴクデンジソウ)が生えておる!
やはり、除草剤等を使っていない水田雑草が豊富な環境はテンションが上りますねぇ!!
Esomus metallicus
まず最初に採れたのが、このコイ科ネクトン。
一見するとタモロコのような雰囲気ですが、よく見ると口ひげがめっちゃ長くてエキゾチック!!
しかも、ロケットの羽ののように胸鰭が横についており、ぴょんぴょん跳ねる。
このヒゲの長さでアクティブというギャップが面白い魚ですが、タイ全域で見られる普通種だそう。
Macrobrachium lanchesteri
いかにも普通種が漂う、スジエビのようなテナガエビ。
掲載するのは初めてですが、実はカンチャナブリでも、タイ中部の上流域でもどこでも見られた「超・普通種」です。
東南アジアでは、観賞魚等の餌用や、食用(生食するとらしい?)として流通しており、いくつかの国では移入種として定着している。タイ国内でも移入個体群がすごいことになってそう。
シルバーグラミー
先の池では見られなかった大型のグラミー。
名前の通り、銀色なのでシルバーグラミー。
最近は売られているのをあまり見ませんが、昔から熱帯魚の本に掲載されているやつで、なんとなく懐かしさを感じる。
キノボリウオ
初採集のアナバスです。
日本の水族館でも度々展示されている魚ですが、木には登りません。
もっと汽水環境に生息していると思っていたので、水田近くの湿地で採れてちょっとびっくり。
クローキンググラミー
そして、この湿地で軽く50匹は採れたであろうこの魚。
知り合いが「クローキング、腹立つほど採れる」と言ってた意味を漸く理解した。
ベタ狙いだと、同所的に大量に出現するうえ、幼魚の見た目はベタとそっくりというかなりの厄介者。
純粋な目で見ればとても良い魚なんだけど、ベタを取りたい人にとってはもはや天敵だろう・・・
はい。
結局、日没まで粘ってもベタは採れず完全敗北(T_T)
とはいえ、名前も知らなかったエソームスなど面白い魚を知ることができたので、有意義な採集だったとは思います(´・ω・`)
まぁ、アナバスは結構マニアが多くて、SNSで現地で採集したであろう個体の写真も見ることも多かったので、簡単に見れると思っていたのですが、素人が片手間に狙って採れる生き物ではなかったってことでしたorz
逆に言うと、🇲🇾でピクタやプグナックスが見られたのは本当にラッキーだったので、
やはり、今回の旅で出会えた生き物は一期一会だからこそ、可能な限り綺麗に写真を残したいと改めて感じた次第です🙂↕️
行きつけのチキンライス;40THB(安い!)
さて、採集とは関係ないですが、最後に私のお気に入りのチキンライスをちょっと紹介して、今回は終了したいと思います。
こちら、見た目こそシンプルですが、旨味たっぷりのスープで焚いた米に、あっさりチキンを乗せ、そこに生姜系のスパイスの効いた旨辛ソースをかけていただきます。
もうね、1度食べると箸(スプーン)が止まらねぇですわ😋
私は宿から近かったので5回ほど行きましたね。また、カセ大の先生も絶賛しています笑
皆様もバンコクにいかれた際には、こちらのチキンライスを堪能してみてください!
"Je Aoun Chicken Rice"; Sena Nikhom駅の近く
さて、次回は早くも世界川エビ紀行 タイ編の最終回です!
主に干潟・マングローブでの活動記録ですので、お楽しみに(^_^)/~
生き物屋の皆様、今後とも何卒よろしくお願いいたしますm(__)m
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