Crazy Shrimp

エビ好き大学生による淡水エビ布教ブログ

世界川エビ紀行 #16 ~ Thailand - 5


こんにちは!ebinaです🦐
気がつけば、もう9月も終わってしまいましたが、日本はどのような季節でしょうか?

こちらは熱帯-亜熱帯を移動しているだけなので、季節の移り変わりを感じられず、何処か物足りない気分です。
現地民に日本の季節を聞かれる度に、「夏は暑すぎ、冬は寒すぎ〜」なんて答えていますが、やっぱり四季のある日本っていいなぁと感じている今日この頃です。

さてさて、今回は世界川エビ紀行 タイ編の最終回ということで、
バンコク近郊の干潟・マングローブでの生き物観察とちょっと採集した記録を紹介します(°▽°)

ちょうどこの頃、ebinaは大学の指導教員らとお会いしており、滞在日数的にも、遠方に行って採集するのは厳しいという状況でした。
しかし、よく考えずとも、タイに2週間以上滞在して2~3箇所でしか採集できていないのはマズイと思い、カセ大の先生に相談したところ、
チャオプラヤー川の河口域が干潟の一部にマングローブの保護区のような施設があり、その付近で採集ができそうとの情報をいただきました🙏

実は🇸🇬でイリエワニを見て以来、「汽水域=危険」と思い込んでいたのですが、
なんとも現在は、シャム湾側に殆どワニは生息していないそうで、見つけたら逆にすごいとのコメントを頂きました(^_^;)
一体私は何にビビっていたのやら・・・

ということで、先生に教えてもらったエリアに向かうことに!
今回向かうポイントは、チャオプラヤー川の河口なので、BTSというバンコクを南北に走るモノレール(2輪ですが)のような電車で近場までアクセス可能という素晴らしい立地。


別の日に撮影したBTSの車両;マレーシアもそうだったが車両がガッツリペイントされておる。


車内の様子;そこそこ人が多く、ピークは日本と同じくらい混む


そして、BTSとタクシーを乗り継いで向かうこと2時間弱。
先生の言っていた、マングローブ林が保全されているエリアに到着。

なんというか、思った以上にちゃんと保護区という感じ・・・
看板のロゴを見て、今更ながらWWFの施設だと聞いていたのを思い出しました。


また、マングローブ保全林以外にも、教育施設が併設されており、このようにマングローブ生物多様性に関する展示がありました。
まぁ、すべてタイ語だったのでほとんどわからず(T_T)

実際、ebina が訪問した際には現地の学生集団が校外学習か何かで来ており、🇸🇬のネイチャーリザーブのように環境教育に向けた施設であることは容易に判断できました。

法的にアウトか否かは別として、こんな環境で一人で網を振り回せるほど私は神経が太くないので、
とりあえず、様子見がてらマングローブ林の生き物観察を楽しむことに・・・!

ということで、まずはそちらの結果から紹介します〜(^o^)
例の如く、まともに同定していないので、ほとんど写真だけで失礼します。
鳥のご同定をいただいた後輩に感謝🙏


ヒルギハシリイワガニ類


ジャイアントマッドスキッパー

🇸🇬で見たやつと同じかな?


トカゲハゼ類?

トビハゼと同じく干潟で見られるハゼ。
背びれの黄色が美しい。


ムナオビオウギビタキ

マングローブ林内で飛び交っていた鳥。
奥義のような尾羽が特徴的でした。



シマキンパラ


インドトキコ

見ての通り、保護区内で群れていました。
本当にシンガポールの保護区と似たような感じです(ワニはいないけど)。



アマオブネ類

ヒロクチカノコのような形状ですが、こんなに口が赤いのは日本では見たことがない。


マングローブを出ると広大な干潟が広がっていました!
スンダランドという広大な大地を形成したチャオプラヤー川、その干潟の規模が凄まじい・・・


ムツゴロウ類

この干潟にはムツゴロウと上のジャイアントマッドスキッパーが群れていました。

こんな感じで生き物を観察しているだけでも十分楽しめる環境だったのですが、
やはり、エビを採集しないと満足できないタチでして(^_^;)
採集しても良さそうなポイントを探すことに。


移動中に見かけた面白いゴミ箱
そういえば、「ダー◯ィンが来た」タイ湾のナガスクジラの特異な摂餌生態が紹介されてましたが、それに関係のものかしら?

適当に歩き回ること30分・・・
結局、どこまでが保護区域内なのかわからなかったため、市街地に近いちょっと汚いエリアで少し網を入れることに・・・


ベンケイガニ類

すごいポーズで威嚇してきたベンケイガニ類。
種類がわからないですが、クシテガニあたりが近い様に思いました。


わからないカニ

アリアケモドキとかの類でしょうか??
汽水ガニ全くわからないかに〜


スベスベテナガエビ

おぉ、初めて見たM.lantau以外のM.equidens種群のテナガエビ
未成体というのもあり、全く種類がわかりませんが、M.equidensっぽくはないとの考えに至っております。


Palaemon semmelinkii

やったぁ〜、初の海外産のスジエビ属(^o^)
正直、今まで見てきたどのスジエビ類よりも地味ですが、あまり額角が伸長しない感じがすごくエキゾチック。


ティラピア

この水域で最も優占していた外来魚。適当にガサガサしてもこの成体サイズが採れてしまうレベルで個体数が多かったです(T_T)
聞いた話によると、このあたりでは3種類ぐらいのティラピアが定着しているようです。

余談ですが、これまで世界川エビ紀行ではあまり外来種を紹介してきませんでしたが、やはりどこの国でも(市街地は特に)外来種が優占している事が多く、橋の上からティラピアグッピーを群泳しているのを眺めるたび残念な気持ちになります。

という感じで、チャオプラヤー川河口域での活動記録は以上となります(^o^)
バンコク周辺ということもあり、外来種が優占している環境でしたが、初採集のスジエビが出せたので、まずまずと言った感じでした〜

さて。採集の余韻に浸りたい気持ちも山々なのですが、
実は、この翌日の早朝に🇮🇩へ向かうフライトを予約していたので、早々に宿に戻り、出国の準備をします(^_^;)


ebina御用達の外に家庭用洗濯機が並べてあるだけのランドリー。
乾燥なしで1回20バーツという格安でしたが、1〜2時間くらいかかるので、帰宅早々、泥と汗塗れになった衣類を投げ込みます🔥


洗濯待ちに、18日滞在した散らかり放題の部屋を片付けます。
通販で買ったお土産など、日本へ発送する荷物もあったので梱包などやることがたくさん💦

この後、私の指導教員にご挨拶に行ったり、郵便局に行ったりで本当にてんてこ舞いでした。
結果、カセ大でお世話になった先生にちゃんとご挨拶ができず、本当に申し訳ありませんでしたm(_ _)m

そして翌日、寝坊することなく飛行機に乗ることができました😌
今回、はじめて直行便ではなくトランジット(バンコク→クアラルンプール→ジャカルタだったので、バゲージスルーなどうまくできるか不安だったのですが、無事搭乗完了。


そして、予定通りクアラルンプールに到着したのですが、
まさかの出発時刻が1時間ほど遅れるトラブルに遭遇💦

実は、🇮🇩ではボゴール農科大学の先生にお世話になることが決まってまして、ジャカルタ空港まで迎えに来てもらう予定でした。
そのため、至急 飛行機が遅延していることをメールするも、なぜかその旨を一向に理解していただけず…(T_T)

出発時刻になっても開かない搭乗口。
そして、🇮🇩の先生からは「どこですか?」と返信が続く。
ゆっくり休めるトランジットのはずが、精神的に参ってしまいましたねorz


エアアジアの遅延のお詫び
このドーナツが入ってそうな箱に水とスナックだけ。
絶妙に嬉しくないお詫びに苦笑い。

結局、2時間以上遅れて、スカルノハッタ国際空港に到着。
初めてのインドネシア入国でしたが、初対面の先生を待たせてしまった申し訳無さ、初めてのトランジット+トラブルの疲労で感動している余裕はありませんでした。


そして、休む間もなく出発〜😂
こうして、2ヶ月間のインドネシア滞在が幕を開けたのでした。
ということで、次回以降からしばらく🇮🇩での活動記録が続きますので、楽しみにしていてください(^_^)/~

生き物屋の皆様、今後とも何卒よろしくお願いいたしますm(__)m

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