スラマッパギー、ebina です!
いやぁ、長らく更新ができず大変失礼いたしましたm(__)m
一応、言い訳させていただきますと、
愛用していた11月に入ってから愛用のキーボードが完全に壊れてしまい、
まともにブログを更新する術がなくなってしまったんですよ😿
「じゃあ、今どうやって書いているんだ?」って話ですが・・・
実は、既に帰国しました!!
当初の予定より少し早く、11月末に無事この遠征を終えることができました...
応援、ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました<(_ _)>
しかし情けないことに、世界川エビ紀行はまだ3分の1も更新できておりません。
そのため、記憶が薄れる前に一刻も早く書き上げねば・・・という状況(;^_^A
今日からできる限りのペースで更新していくので、皆様乞うご期待です~(^o^)
今回は「世界川エビ紀行」の第19回目!
ついに、2ヶ月間のスンダランド生活を経て、
待ちに待ったワラセア(ウォーレシア)での活動が始まります。
ワラセアについては追々解説できればと思います〜
そして、最初の滞在地に選んだのは、スラウェシ島。
一般的にはマイナーな島かと思いますが、
川エビ好きなら聞いたことがある・・・
いや、むしろ名前を聞いただけでテンション爆上がり不可避な島(知らんけど)。
マタノ湖、スラウェシの古代湖の1つ
というのも、この島にはいくつかの古代湖が点在しており、そこには夥しい数のそして、他の川エビとは一線を画すような美しさを誇る固有のスラウェシシュリンプが生息しています。
それ抜きにしても、面白い生態や色彩を有する固有のヌマエビが多く生息している他、多くの両側回遊川エビもこの地で記載、または記録されており、
言わば川エビの聖地といったところです。
川エビ以外にも固有種が多く見られることから、生物多様性ホットスポットとして注目されている島です
このように、言うまでもなくこの遠征中に訪れたいと夢見ていた島なのですが、一部地域を除き、日本人観光客がほとんど訪問しないので、情報がかなり少ないスラウェシ。
さらには、
など「噂」レベルで危険な話を耳にしており、流石に情弱な私が単騎で特攻するのは少々気が引けたんですよね。
そのため、旅に出る前から、スラウェシの古代湖生態系の保全に関するNGOに連絡をして、フィールドワークに参加させていただけるよう打診しておりました。
その結果、8月に実施される10日間の活動への同行を許可いただき、それに合わせてスラウェシ入りするにことになった次第です(^o^)!
要は、今回の採集旅はこの日程に合わせて、予定を組んでいたので、
この活動は最も重要なイベントの一つというわけです。
ということで、ボゴール大でお世話になった方々とお別れした後、ジャカルタ空港にてNGOの方々と無事合流。
そこから、前もって予約していたマカッサル空港行きのフライトで遂にスラウェシ島に上陸!
深夜着だったので、空港のホテルに宿泊し、明日の朝に念願の湖へ出発です!
マカッサル空港のホテル
ところが…!
スラウェシ島に着いてからどうも気分がよろしくない…(-_-;)
IPBを出て、ジャカルタ空港に着いた時にはピンピンしていたのですが、
ホテルで横になっても吐き気が治らない…
まぁ、荷物受け取り所で酔ったのか、吐いてる人もいたので、疲労で乗り物酔いしただけだろう…と信じて、吐き気止めの薬を飲んでそのまま就寝。
そして、2時間後(深夜3時)。。。
吐き気で目覚めて、そのままリバース🤮
「いや、ジャカルタ空港で食べたA&Wの食べ合わせが悪かっただけかもしれない…」
そう信じて、もう一度吐き気止めを飲んでベッドで横になるも、20分後に2度目のリバース😇
結局、朝になるまで合計6回もゲロゲロ、仕舞いには、ほぼ100%水の下痢しか出なくなる。
本当に冗談のようなタイミングですが、
冗談抜きで深刻な食中毒に当たってしまいました(´;ω;`)
絶望的な状況に半分取り乱しつつ、ロビーで待っていたNGOの方々に状況を説明したところ、来るかどうかは自分で決めてくれと迫られる。
正直、このために予定組んできたし、ここで置いていかれたら未知のスラウェシで独りになってしまうという恐怖から「行きます、逝かせてください…」と言おうと思いましたが、
冷静に現状を考慮し、大都市マカッサルの病院に行くことに決めました。
こうして、合流したばかりのNGOの方々と早々にお別れして、1人マカッサルの病院に行くことに。
病院の手配を待つ間も嘔吐と下痢に苦しみましたが、
ホテルで安静にしていたおかげで病院へ行けるに回復したので、配車アプリを駆使して自力で病院へ向かう。
しかし、病院までの道中(40分)の、最初の10分で盛大に車酔いになってしまい、再びジャカルタ湾のようなリバース寸前の地獄の時間を過ごす。
なんとか堪えて無事(?)病院にたどり着いた頃には、吐き気と悪寒は最高潮。
おかげで受付の方も直ぐに察してくれて、直接ストレッチャーに移され、急病者用の大部屋に連れていかれました(;^_^A
体調不良でまともに英語が喋れなかったものの、とりあえず嘔吐と下痢による脱水症状が危険だったので、「Dehydration, please injection please...」と点滴をお願いする。
入院中に知ったことですが、点滴はinjectionではなくIV dripだそう。そんなの知らんがな…!
ちなみに、私の血がチューブに逆流していますが、これは自力で検便用のサンプルを取った際に逆流したもの。
かなり先進的な病院にも関わらず、点滴スタンドが存在しないので、
左手で点滴の袋を持ちながら、針が刺さっている右手で便を採取するという拷問によるもの。マジで痛かった(;´Д`)
そして、検査を終えてストレッチャーの上で安静にしていたら、看護師さんが病院食を持ってきた。
まだ、食中毒の検査結果が出ておらず、何も薬を投与されていなかった私。
間違いなく食べたら吐く状態なのに、看護師さんは「食べないと元気にならないよ〜」って私を説得し続ける。
結局、現状を何度も説明したら渋々納得した様。勘弁してくれ。
インドネシアの病院食
日本の病院食と比べて固形率が高く、普通の食事と大差ない。そして、まずい。
そんなやり取りをした後、今度は急激に体調が悪化。熱を測ったらなんと39℃超。
当時の写真; これ1枚撮るのが本当に辛かった。この後、前回発熱した時と同じくらい震えが止まらず命の危機を感じたほど。
シリアスな話ですが、私が高熱でぐったりしていた頃、同じ部屋に運び込まれていた方が30分くらいうめきを上げ、そのまま逝かれました。
2時間くらい前は普通に家族や病院の人とやり取りしている様に見えたのに…と思いながら、下手したら人間は簡単に死ぬということを強烈に痛感しました。
そして、病院についてから6時間ほど経過してから漸く入院することが決まり、病室に運ばれる。
正直、それからのことはあまり覚えていませんが、
結局5日間入院してました😇
まぁ色々と話せる小ネタはあるのですが、挙げていくとキリがないので、ざっくりあれこれあったことや感じたことを羅列しておきます。
- 1日1回の先生の問診は2〜3分で終わる(おい!)
- 病院食はハードでまともに食べれない
- 点滴スタンドがないので、トイレに行くたびに血が逆流
- 何故か入院2日目にVIPルームに移される
- VIPルームはシャワールームやテレビも併設
- しかし、点滴のせいでまともに動けず
- 着替えが全くできないのが辛い
- お見舞いの人がいないと何もできない
- 3日目に回復し点滴を外した後、再び体調悪化
- 回復しても病院食重い。まずい。
- 費用は合計11万円程度(保険適用)
まぁ、こんな感じですね。
病院食がキツかったのが強烈に記憶に残っていますが、この経験からインドネシア料理に良いイメージが持てなくなった気がします。
VIP待遇の病室;トイレが併設されているという理由で無料で移動させてくれました。
勝手にやってくれたけど、当時は保険適用されるかわからずヒヤヒヤ・・・
ちなみに、病状を伝えるのとか、入院の手筈は全て旅行保険に任せていたので、私は安心して入院生活を満喫できました。
もともと1回くらい入院するだろうと思いながらこの旅に臨んでいたので、病院ついてからは(体調も考慮して)入院したいって伝えたほど。
まぁ、タイミングは想定外でしたが
さて、こんな感じで何とか退院することができたのも束の間、
当初参加する予定だったNGOの活動の残り日数が2日ほど残っていたので、ダメもとで合流したいと提案し、湖へ急ぐ。
15時間のバス移動を経て、何とか活動最終日に合流できたものの、
そこからは正直、ここに書けないほど悲惨な結果となってしまった(主にコミュ力不足で)。
とはいえ、活動内で知り合った心優しいインドネシア人川エビ研究者に色々とご助力いただき、何とか湖の生き物を観察することができたので、
最後にその成果を軽く紹介して今回は終わりにしたい。
紆余曲折あって漸くたどり着いたスラウェシの古代湖;マタノ湖
写真には写っていないが、カラフルなレインボーフィッシュやオリジアスだかが悠々と泳いでいるのが上から見えるんすよ!!!
マタノ湖の浅場
もうね、抜群の透明度で感動的。
ちなみに水は強めのアルカリ性。
Parathelphisa pantherina
おぉ!!これぞスラウェシって感じの生き物が出ました!
「マタノレオパードクラブ」とかいう名前でアクアショップにも売られていることもあるほど有名なカニです!!
知ってる生き物が見られるとやっぱりうれしい。
Glossogobius属の1種
Glossogobius matanensisとかそのあたりだと思います。
おそらく湖固有のハゼで、こいつは浅いエリアで多く見られました~
Caridina holthuisi
キタァァ!!ヾ(*´∀`*)ノ
初めての生のスラウェシシュリンプです!!!
川でガサガサする感覚で植物周りを探しても見つからず困惑していましたが、先の写真のような砂利の裏に潜んでました・・・
ずっと川で採集してきた身としては、「まじか!?」って感じの生息環境でショックを受けましたね(;^_^A
生息環境さえわかってしまえば、こちらのもの(ΦωΦ)フフフ…
って、アレ??
体色は色んなパターンがあるけど、よく見ると全部同じ種類じゃん・・・
同行してくれていたインドネシア人研究者に聞いてみたところ、
種数を見たいなら潜らないと厳しく、また、ebinaが使っていた3mm目のネットでは大きすぎるとのこと( ;∀;)
まぁ完全に装備を間違えてしまったわけですが、
この程度で諦められるタチではないebina。
「網がダメなら徒手でとればいいじゃない」ってことで、採集ボトルと徒手を駆使して、執念で浅場で見れるもう1種を確保(# ゚Д゚)!
C.loehae
スケールがないのでサイズ感が伝わらないと思いますが、スラウェシシュリンプの中でも小さい部類で、3mm目の網では3秒も立たずにすり抜けてしまうほど。
こんなに小さなボディでも、その美しさに感動です・・・
スキンク類
最後に、エキジット後に岸辺で撮影していたら、足元でごそごそとトカゲたちが追いかけあってた。
様子を見るに、左のオスが右の雌に求愛している感じでしたが、結局逃げられてましたね。
それはそうと、この後に私のウェダーの中に移動したようで、片付けの際に靴の中から飛び出してきたときは腰を抜かすかと思いました(;^_^A
という感じで、世界川エビ紀行のスラウェシ編の初回は以上となります!!
今となっては笑い話ですが、入院で散々な思いをした上に、それ以降もコミュ力不足でダメダメで、当時は心身ともにズタボロでした。
ずっと夢見てきた島でリアルで地獄のようなスタートとなるなんて、誰が想像できたでしょうか?って感じですね・・・
まぁ堕ちるだけ落ちたので、ここからは這い上がるだけです!
これからのスラウェシ編を楽しみにしてください🔥
最後に退院直後に行ってきた🇮🇩の丸亀製麺の画像でも載せておきます~
この一番安い「Kake」でも45Kルピア(約450円)という、日本よりも高い価格設定でしたが、
インドネシアの病院食から解放された喜びと懐かしの出汁の旨みに思わず涙...
やっぱり、日本食こそ至高です(日本に帰ってきてそれを痛感しています)。
皆さまもインドネシア料理に限界を感じたら、「MARUGAME UDON」に行ってみてくださいな~
それでは、このあたりで失礼します(@^^)/~~~
生き物屋の皆様、今後とも何卒よろしくお願いいたしますm(__)m
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