おはようございます、ebina です!
今日も寝る間を惜しんで書いていきますよ!世界川エビ紀行!
今回はマレーシア滞在、いや、現時点で最もめちゃくちゃだった1日について書いていきます(^_^;)
この時点で、サラワク州クチン滞在4日目。
前回、クバ国立公園内で垂涎もののテナガエビやトゲウナギを見てしまい、もう採集欲が爆発してました(# ゚Д゚)
しかし、クチンの街周辺は生活排水が多く、国立公園以外でまともに生き物を見られる環境が少ないのが実情。
そのため、採集のためには郊外へ出る必要があります。
しかし、配車アプリの特性上、街→郊外は簡単ですが、
郊外→街へ行くのは困難なんですよ。
実際、Sarawakで初めて川に行った際、街から20分程度のエリアでも、ドライバーを見つけるのに一苦労。
そして、漸く捕まえたドライバーには出会い頭に、
「WHY ARE YOU HERE?」と聞かれたほど(^_^;)
街から1番近い採集地でこの有り様なので、もっと郊外に行ったら100%帰ってこれなくなるのが容易に想像できます...
だからといって簡単に諦めるわけには行かず、
とりあえず勢いで行きのタクシーを呼んでみることに...
そしたら、なんと!強運なことにタクシーの運ちゃんはかなり英語が堪能な人でした👍️
(2人に1人は英語を喋れない人にあたる印象
そして、郊外の川に行きたいーーとか、帰りどうしようーーとか、事情を色々説明したところ、同僚のドライバーの連絡先を3人も紹介してくれただけでなく、川に一人で行くのは危ないからと、地元民にガイドになってくれるよう話をつけてくれました🙏
ドライバーのジェリー氏;terima kasih banyak!!!
もう、何も怖くない!!
ということで、ガイドのおっちゃん(名前忘れた...)に連れられて、ジャングル奥地の川へ入ることができました(^o^)
ガイドのおっちゃん;英語は喋らないけど、親身になって採集を手伝ってくれたm(__)m
ではでは、ボルネオの秘境での採集記録がこちら😎
Rasbora sarawakensis?
街に近い川で採集したのと同じかな?
色がはっきりと出てて良いねぇ👍️
多分同じ
適当に網に入ったオイカワみたいな魚がこんなに美しいって、テンションが上がらないわけがないんだよなぁ・・・
サイアミーズフライングフォックス類?
浅瀬でスマートなボウズハゼのような雰囲気で群れてました。
写真だと伝わらないのですが、陽光に当たると側面が金色に光るとても美しい魚で、個人的にかなり推しです!
スマトラバンデッドローチ系
マレー半島からインドネシアにかけて、広く分布しているドジョウの仲間で、いかにも熱帯魚屋で売られてそうな感じ。
Macrognathus属の1種
おぉ!!!ついに!!
念願のスパイニーイールを採集するという夢が叶いました(^o^)
ただ、湿気が多すぎてまともな写真が撮れず、無念...
Macrognathus属の1種
これは別種ですかね?
絶対にいるだろうと思ったボサを蹴ったら、採れました!
ピンボケ写真しか撮れなかったが、可愛すぎる😍
Betta lehi?
初採集のワイルドベタ!
未成体ですが、見てみたい魚だったので嬉しい。
別にベタマニアではないのですが、ベタ(とタニノボリ)は何となく特別感があるんですよねぇ(笑)
カワニナ類
熱帯はカワニナですらこんなにかっこいい。
2枚目のやつは、アマミカワニナのようなゴツゴツ感が最高に良い。
サワガニ類
立派なサワガニ。前側角棘(?)が明瞭に出ているのが何となくエキゾチック。
国内のもそうですが、サワガニ類の同定は素人には厳しそうなので、手を出せていませんm(__)m
Atyopsis moluccensis
再びアジアロックシュリンプです!
それにしても赤い、いや紅すぎる。
オニヌマエビでこんな体色は見たことがない。
Caridina tamasek??
遂に採れてしまった、大卵型のヌマエビ類・・・
初のヌマエビが採れるのは嬉しいのですが、小型で顕微鏡なしでの同定が難しく、ちょっと敬遠しがち。
一応、額角歯式と分布からは本種に落ちるけど、形態変異も多いだろうし、遺伝的に見たら絶対細分化するだろうなと。
結局、大卵型のヌマエビは遺伝子ありきの分類だと思っているので、正直、採集できてもモヤモヤは残る。
Macrobrachium pilimanus 種群
遂に、ついに採集することができた・・・
ピリマヌス種群のテナガエビです(^o^)
まだ若い雄の個体と思われますが、ネッタイテナガエビのようなフォルムにハサミが毛で覆われるのが特徴。
そして、メスを見れば一目瞭然の大卵型!!
色々と語りたいことがありますが、とりあえず見れて良かった😂
M.malayanum?
まだ、こちらのエビを見る眼が出来上がっていないのですが、何とか上とは別種であることに気づけました。
本種は形態的にはピリマヌス種群には含まれないのですが、遺伝的には種群内に内包されるほど近縁種。
この2種が同所的に出現するとは予想してなかったので、個人的に面白いと感じています。
という感じで、時間を忘れて採集に没頭していたら、
熱帯特有のアレが来たんですよね。
採集中にスコールに見舞われて、撤退する様子(Borneo)。
— ebina (@ebina_1) 2024年7月27日
ガイドのおっちゃんがいてくれて本当に心強かった… pic.twitter.com/OSlIYaIynD
沢についたときは晴れていたのですが、急に天候が悪化し、あっという間にスコール。(無論、レインコートを着る間もなく、ずぶ濡れに...)
もう少し採集していたかったのですが、危険なのでやむなく撤退。
大雨の間、おっちゃんの家で雨宿り
おっちゃん宅では、マレーシアのストリートフード「サテー」やウイスキーをごちそうになりました!
(普段、アルコールは飲まないのですが、笑顔でウィスキーウィスキーと連呼してくるので笑)
そうして1時間ほどで雨があがり、お礼と一緒にガイド代を渡して、ジェリー氏が紹介してくれた同僚氏にコンタクトを取る。
ここからが大変だった・・・
配車アプリを使えば、自動で料金が設定されるのでボられる心配はないのですが、今回彼らとはSNSでやり取りをする。
行きの価格が30RM(1000円程度)だったので、まぁ、来てもらうし+10RMくらいが相場かなぁなんて思っていたら・・
「行きの倍をだせ、60RMだ。」
とふっかけてくる(# ゚Д゚)
たかが1000円かもしれないが、食費・宿代も切り詰めているebinaにとっては死活問題。
値段交渉の結果、50RMで手を売ってやると妥協してきたが、
問い詰めると、こちらに到着するまで1時間かかるという(奴らの1時間は+30〜60分が相場)。
流石に「冗談じゃない」とお断りして、歩いて配車アプリが使えそうなエリアに向かうことにした。
が、ここはボルネオの辺境。最寄りの施設まで徒歩で3時間。
冷静にならずとも無理なことは明らか・・・
あ、そうだヒッチハイクしよう
ウィスキーで酔っていたのと、タクシーとのやり取りで頭がイカれていた私はヒッチハイクに挑んだのである。
といっても、道に突っ立って👍️をしていても成功しない自信があったので、
手当たり次第、集落から外に向かうバイクに声をかけることにした。
その結果、1人の寡黙なおじいちゃんが話を聞いてくれた。
どうやら英語はあまり得意ではなく(私の説明が下手だったのかも)、3分ほど困惑していたが、翻訳した文を見せたら納得した様子。
が、「ここで待て」と残し、集落に帰ってしまった。
おじいちゃん待ちに何となく撮影した一枚
理由がわからず、ここで突っ立っていると、
向こうからおじいちゃんが戻ってきて、取りに帰っていたであろう予備のヘルメットを私にくれた。
どうやらOKだったらしい(@_@;)
ということで初めてのバイクの2人乗りだ。喜びと不安が半々な状態で恐る恐るバイクの後ろの方に跨ってみる。
おじいちゃんにしがみついて良いのかがわからず、とりあえず肩に手を置かせてもらって「OK、OK」と伝えたら、ゆっくりと発進してくれた。
雨上がりの湿気た風を感じながら、颯爽と下っていく。
そんな道中、私は、おじいの背中で思わず笑みをこぼしてしまったのを覚えている。
あまりにも意味不明な状況に笑ったのもあるが、
自分の憧れていた旅ができた、そんな充実感を感じてしまっていたのだ。
そんなこんなで、無事に街に到着!
(お礼に10RMを払ったけど、足りてたのかは不明・・
あまりの非日常的な体験の余韻に浸りながら、宿までのタクシーを呼ぼうとすると、
なんと、さっき交渉したタクシードライバーがしつこく連絡してきていた。
街に来たから、もういらねぇって連絡しても、今から行くの一点張り。
話の通じる相手ではない。
しかも、通常15RMで帰れるところを、30RMでどうだ?なんて聞いてくる。
そのまま、無視してやっても良かったのだが、紹介してくれたジェリー氏の恩もあるので、(強引に)20RMまで値切って承諾してやった。
それで、どんなやつが来るんだろうと不安になっていたが、
当のドライバー「アルファ」は元シンガポールエアのスタッフで英語堪能、めっちゃ色んな情報をくれる良い人だったからびっくり仰天(@_@;)
(逆に、こっちが悪い人みたいじゃないか・・・
こんな感じで、何とか宿に帰還。
一言でいうと良い意味でも悪い意味でもカオスな1日でした。
夜はクチンのナイトマーケットでストリートフードを貪る。
ナシアヤムとサテー、うまぁっ。
ということで、非常に長くなってしまいましたが、
世界川エビ紀行の8回目は終了です(^_^)/~
生き物屋の皆様、今後とも何卒よろしくお願いいたしますm(__)m
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